コラム

日産自動車前会長カルロス・ゴーン容疑者逮捕に思う

投稿日:2018年11月23日 更新日:

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フランスの自動車会社ルノーの取締役会長兼CEOで、日産自動車の前会長、三菱自動車工業の会長のカルロス・ゴーンが、金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)容疑で東京地検特捜部に逮捕された。

有能な経営者から一夜にして、「容疑者」と呼ばれるようになった。

カルロス・ゴーンといえば、コストカッターの異名を取り、大規模なリストラを行いながら、日産の業績と経営を復活させた人物である。

リストラの憂き目にあった当時の従業員は、彼に対して複雑な思いを持っているだろうが、それでも20年近く経営のトップで居続けてきたのは、それなりの結果を出してきたからだろう。

それだけに、ゴーンのやり方に疑問を感じることがあっても、強く異を唱える者も少なくなっていたのかもしれない。

現時点で表面に現れているのは、報酬を過少申告し、会社の金を住宅費などにあてていたというように、お金にまつわることだが、他の事柄に関して何か法律に違反するようなことをしてこなかったかという疑念をも抱いてしまう。

以前からゴーンの報酬は高過ぎるという声はあったが、ゴーン本人は、他の国の経営者と比べたら決して高くないと弁明をしていた。彼自身が、もっともらってもよいというような話をしているのを見かけたこともあるが、とすると、もっともらってもよいと思っていたから、このようなことをしたのか? という所感も持つ。

長年会社のトップに君臨し続けてきたことで、日産を自分の会社のように勘違いするようなところもあったのだろう。すなわち、会社の私物化である。

ルノーのほうで不正を働いてきたかどうかは、まだわからないが、日産だけとなると、日本は随分と舐められたものだなあと不愉快な気分にもなる。フランスでは、ゴーンの逮捕は陰謀だと陰謀論を主張する人もいるようだが、とんでもない。報酬を少なく報告したか否かなど、調べればすぐわかることだ。関係者の内部通報が今回の逮捕につながったようなので、それを陰謀と呼ぶなら、それは陰謀である。いずれにしろ、これだけの大者で、しかも外国人となれば、周りに与える影響が大きいので、入念に調査をしたうえで逮捕に踏み切ったのは想像に難くない。

お金はいくらあっても困ることはないが、一般的な感覚で見れば、あれだけもらっておいてまだ足りないのか、とツッコミを入れたくなる

ギャンブルや水商売の女性など遊興に借金をしてまで多額の金銭をつぎ込み、返せなくなった挙げ句、会社の金を横領し補填しようとして逮捕される、という事件はたまに聞くが、その類の話はゴーンからは聞かれない。ゴーンさんは貯めるのが好き、と言う評論家もいたが、貯め込んでいないと不安なのだろうか。離婚した前妻に慰謝料を払う必要もあったという話もあるが、通常の報酬で足りるだろう。

収入を得るために働くのは普通だが、人に尊敬されたり、感動を与えたりする人物は特に、「お金以外の何か」を追い求めながら仕事をしているように思う。

本田宗一郎にしろ、松下幸之助にしろ、スティーブ・ジョブズにしろ、お金は欲しかっただろうが、仕事そのものに好奇心を持ち、没頭してきた。

カルロス・ゴーンは創業者ではないが、雇われ社長、雇われ経営者では、何かを与えるというより、”もらう”という意識が強くなるのだろうか。それは偏見かもしれないが、創業者が経営するのと、外部から来た人間が経営をするのでは、当然、意識の差があるだろう。

創業者であれば、会社を我が子のように慈しむ気持ちがより強くなるのが普通だが、経営を立て直すために雇われた人間がそこまで会社を愛する気持ちを持つことは、なかなかない。

外部の人間だったからこそ見えるものもあるだろうが、ゴーンは結局、今に至るまで、日産の人間というよりは、ルノーの人間だという意識のほうが大きかったのではないか。

日産とルノーの経営統合、合併という話もあったようだが、「ルノー > 日産」というように、ゴーンは日産を低く見て舐める部分があったのではないか。

日産で成し遂げた功績はあるにしろ、彼よりずっと少ない給料で働いている従業員、かつてリストラをされた社員のことを考えると、「ふざけるな」と言ってあげたい。

日産に愛情があるなら、社員の給料を上げたり、株主に配当したり、開発費などに投資したり、いろいろやり方がある。大企業は特に社会に与える影響も大きいのだから、それを束ねる人間にも相応の品格が問われるだろう。

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